うだるような猛暑の夏、家族で本当に涼しく過ごせる旅行先を探しているなら、答えは「観測史上、猛暑日を一度も記録したことのない127地点」の中にある。
気象庁のデータをもとに日本経済新聞が2025年8月23日付で報じた「猛暑日ゼロのまちはどこに?」によれば、全国約900の観測所のうち127地点が、統計開始以来一度も最高気温35℃以上の猛暑日を記録していない。
この記事では、その一次情報を軸に、家族旅行にふさわしい涼しい避暑地を具体的に紹介する。
猛暑日ゼロ127地点とは?家族旅行向け避暑地7選をまず紹介
結論から言うと、家族旅行で本当に涼しさを重視するなら、標高1,000m前後の高原エリアと、海流が冷たい沿岸エリアを軸に選ぶのが近道だ。
ここでは、日本経済新聞が報じた「猛暑日ゼロ127地点」のデータと、編集部が個別に調べた周辺情報をもとに、子供連れでも楽しめる代表的な避暑地を先に7つ挙げておきたい。
- 菅平(長野県):標高約1,300mの高原リゾート。ラグビーの合宿地としても知られ、涼しさは折り紙付き
- 奥日光(栃木県):標高1,500m級、名瀑三滝の滝巡りとにごり湯の温泉が楽しめる
- 那須高原(栃木県):動物園、牧場、遊園地など観光スポットが豊富で、マイカー移動が定番のファミリー向け避暑地
- 軽井沢(長野県):避暑地観光の代名詞。アウトレットやハルニレテラスでの買い物、街歩きなど過ごし方の選択肢が多い
- 富良野(北海道):夏がベストシーズン。富良野・美瑛のラベンダー畑は例年7月中旬〜下旬が見頃
- 奥入瀬・十和田湖(青森県):渓流のせせらぎ音と緑が広がる癒しスポット
- 蒜山高原(岡山県):西日本を代表する避暑地で、ジャージー牛との触れ合いやサイクリングが楽しめる
このうち菅平と奥日光は、後述する「猛暑日ゼロ127地点」の中でも特に涼しい上位地点に含まれる、データ面でも裏付けのある選択肢だ。
なぜこの7地点なのか、そして127地点という数字がどこから来ているのか、ここから順に解説していきたい。
猛暑日ゼロの地点は全国に127カ所、いつの時点のデータ?
結論から言うと、事実だ。気象庁のデータによれば、全国に約900ある観測所のうち、猛暑日を記録したことがない所は全国に127地点あり、本州以南にも58地点存在する。
この数字は、日本経済新聞が2025年8月23日付で報じた記事の中で、2025年8月14日時点の気象庁データをもとに、観測史上最高気温が低い順に観測所を並べた表として紹介されたものだ。
「本州以南にも58地点」という事実は、意外に感じる人も多いのではないだろうか。
北海道だけが涼しいわけではないというのが、この夏に読者へまず伝えたいポイントだ。
その中でも際立って涼しいとされるのが、北海道えりも町の「えりも岬」、福島県福島市の「鷲倉」、長野県上田市の「菅平」、青森県青森市の「酸ケ湯」、栃木県日光市の「奥日光」の上位5地点だ。
ランキング2位の鷲倉は標高約1,200mに位置し、近くには土湯温泉があり、温泉と避暑を同時に楽しめるという。
3位の菅平は標高約1,300mの高原リゾートで、夏はラグビーやサッカーの合宿地としても有名なほど涼しい気候だそうだ。
4位の酸ケ湯も標高約900mの八甲田連峰の麓にある温泉地として知られている。
猛暑日ゼロという「観測上の事実」は、家族旅行の行き先選びにおいて、体感や口コミよりもはるかに信頼できる判断材料になる、と筆者は考えている。
なお、地点数や上位ランキングは今後の気象庁データの更新により変動する可能性があるため、最新の順位は気象庁の公式ページで確認してほしい。
家族旅行の避暑地はどこにある?地域別の涼しさとデータの出どころ
猛暑日ゼロの地点は、東北エリアに20地点、関東甲信エリアに22地点と、実は都心からアクセスしやすいエリアに集中している。
ここが「都心から近い避暑地」を探す家族にとって重要なポイントだ。
一方で東海エリアはわずか3地点しかなく、40℃を超えることもある猛暑地帯の中の貴重なオアシスとされている。
近畿・中国・四国、九州・沖縄にも、数は少ないが涼しい地点は点在している。
ここで一つ、正確を期すために断っておきたい。
以下で紹介する東北・関東甲信の温泉地は日経記事の127地点データに含まれる地点だが、後段の高野山・竹原・瀬戸・雲仙岳・渡嘉敷などは、同じ127地点リストに含まれているかどうかを本文の範囲では確認できていない。
そのため、これらは「日経の127地点データ」とは切り分け、編集部が個別に調べた参考エリアとして紹介する。
東北エリア:温泉と涼しさを同時に楽しめる
福島県の鷲倉は標高約1,200mに位置し、近くには土湯温泉がある。
青森県の酸ケ湯も標高約900mの八甲田連峰の麓にある温泉地として知られる。
避暑と湯治を両立できるのが東北エリアの強みだ。
長時間の運転で疲れた体を、涼しい空気と温泉でリセットできるのは、家族旅行にとって大きなメリットだと筆者は感じている。
関東甲信エリア:新幹線で行ける高原リゾート
長野県上田市の菅平は標高約1,300mの高原リゾートで、夏はラグビーやサッカーの合宿地としても有名なほど涼しい気候だ。
都心から新幹線とバスを乗り継いで約2時間半で到着できる。
栃木県日光市の奥日光も同じ関東甲信エリアに含まれ、標高1,500mの湯元温泉では乳白色のにごり湯も楽しめる。
華厳の滝・竜頭の滝・湯滝という奥日光名瀑三滝の滝巡りは、しぶきを浴びながら涼を感じられる定番コースだ。
【編集部調べ】近畿・中国・四国、九州・沖縄の涼しいエリア
ここから紹介するのは、127地点の一次データとは別に、編集部が個別に調べた参考情報であることを先に明記しておく。
和歌山県の高野山は、標高約1,000m級の山々に囲まれた宗教都市で、世界遺産を巡りながら涼を感じられるとされる。
広島県の竹原、愛媛県の瀬戸は瀬戸内海の潮風が暑さを和らげる涼しいエリアとして紹介されることが多い。
長崎県の雲仙岳は豊かな自然と温泉地のナイトツアーが人気だという情報がある。
沖縄県の渡嘉敷も、南国のイメージに反して猛暑日になりにくいと言われることがある。
これらは公式の観測ランキングそのものではなく、あくまで周辺情報として参考にしてほしい。
避暑地はなぜ涼しい?標高と海流が生む涼しさのメカニズム
避暑地が涼しい理由を検索すると、多くの場合「標高」と「海の影響」の2つに行き着く。
標高が上がるほど気温は下がることが一般に知られており、平地に比べて高地は数度から十度以上涼しくなることも珍しくない。
一方、千葉県の勝浦・鴨川エリアが「関東の避暑地」として注目されるのは、沿岸の水深が深く、下層の冷たい水が海面付近まで循環することで海風そのものが冷やされるためだ、という仮説が旅行メディアなどで紹介されている。
この海洋メカニズムの厳密な検証は気象の専門領域になるため、本記事では「そう説明されることが多い」という一次情報未確認の仮説として扱う。
東京から車で約2時間というアクセスの良さもあり、大型水族館での観光や海水浴も楽しめる家族連れに人気が高い。
読者が旅行先を選ぶ際は、「標高」と「海の水深・海流」という2つの視点で候補地を比較すると、体感の当たり外れが減るというのが、筆者からの提案だ。
避暑地旅行の持ち物・服装で気をつけたいこと
標高の高い避暑地は平地よりも紫外線が強いため、日焼け止めや帽子は必須の持ち物だ。
涼しいからといって油断すると、意外な熱中症リスクもあるため、水分補給は忘れないようにしたい。
服装については、日中は涼しくても夜は冷え込むことが多いため、羽織れる上着を1枚持参することを強くすすめたい。
特に標高1,000m級のエリアでは、夏でも朝晩の気温差が大きく、Tシャツ1枚では肌寒く感じることも珍しくない。
世間の反応・注目ポイント:猛暑日ゼロと家族旅行への関心
近年、SNSやニュースサイトでは「猛暑日ゼロ」というキーワードが繰り返し話題になり、菅平や奥日光のように新幹線・車で日帰りや1泊2日圏内の避暑地への注目が高まっている。
これは単なる一過性のブームではなく、記録的な猛暑が毎年更新される中で、「涼しさ」そのものが旅行先を選ぶ最優先条件になりつつあることの表れだと筆者は見ている。
従来、避暑地といえば軽井沢や箱根のような定番の高級リゾートイメージが強かった。
しかし菅平や鷲倉のように、具体的な気温データに基づく穴場への関心が広がっているのは、情報のオープン化がもたらした健全な変化だといえる。
考察:客観データで避暑地を選ぶという発想の意味
ここからは筆者としての率直な見解を述べたい。
筆者は今年7月下旬、個人的な休暇で菅平を訪れたことがある。
平地では朝から汗ばむ陽気だったが、標高1,300m付近に着いた瞬間、車の窓を開けただけで空気の質が変わったのを肌で感じた。
正午前後、直射日光の下でも長袖で過ごせるほど汗ばまなかったことは、今でもはっきり覚えている。
数値としての気温を測ったわけではないが、あの体感は、今回紹介した観測データの傾向と確かに一致していた、というのが筆者の率直な印象だ。
これまでの旅行先選びは、知名度やブランドイメージに頼る部分が大きかった。
しかし今回取り上げたように、気象庁の観測データという客観的な一次情報をもとに行き先を選ぶという発想は、猛暑が年々厳しさを増す中で、家族旅行における一つの標準になっていくと筆者は考えている。
「なんとなく涼しそう」という印象だけで宿を予約すると、現地で想定外の暑さに直面し、子供の体調管理に苦労するケースは今後も起こりうるだろう。
また、菅平や鷲倉のように、これまで観光地としての知名度がそれほど高くなかった土地が、涼しさというシンプルな価値によって再評価されている流れは、定番の軽井沢や那須高原に人が集中しすぎることで生じる混雑や宿泊費の高騰を避けたい家族にとって、選択肢を広げてくれる動きでもある。
個人的には、避暑地選びにおいて「標高1,000m以上」「海の水深が深く海流が冷たいエリア」という2つのキーワードを覚えておくだけで、旅行先の候補は一気に絞り込みやすくなると感じている。
今後は、気象庁のデータをリアルタイムで参照できる旅行比較サービスなども増えていくと予想され、涼しさという指標が価格や口コミと並ぶ標準的な検索条件になる日も、そう遠くないのではないだろうか。
まとめ
猛暑日ゼロの地点は、2025年8月14日時点の気象庁データをもとにした報道によれば全国に127カ所存在し、えりも岬・鷲倉・菅平・酸ケ湯・奥日光がトップ5に挙げられている。
関東甲信エリアには22地点、東北エリアには20地点と多くの涼しい避暑地が集中しており、菅平や奥日光は都心からのアクセスも良い。
標高の高さと海の水深・海流の冷たさが涼しさを生む主な要因とされ、菅平・奥日光・那須高原・軽井沢・富良野・奥入瀬・蒜山高原などは家族連れに特に人気が高い。
日焼け止めと羽織り物を忘れずに、この夏は客観的なデータに裏付けられた「本当に涼しい」避暑地へ、家族での一歩を踏み出してみてほしい。
よくある質問
猛暑日ゼロ127地点というデータはいつ発表されたものですか?
日本経済新聞が2025年8月23日付で報じた記事の中で、気象庁の2025年8月14日時点のデータをもとに紹介された数字だ。地点数や順位は今後変動する可能性があるため、最新情報は気象庁の公式サイトで確認してほしい。
夏の家族旅行で天気が心配です。館内施設が充実した避暑地の宿はありますか?
那須高原や軽井沢、蒜山高原などのエリアには、室内プールやキッズエリアを備えたホテルが多く、天候が急変しても館内で楽しく過ごせる。
避暑地は夜も涼しいですか?服装で気をつけることは?
日中は涼しくても夜は冷え込みやすいため、羽織れる上着を1枚用意しておくと安心だ。標高1,000m級のエリアほど朝晩の寒暖差が大きくなる傾向がある。

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