転職に適した年齢は何歳?年代別に見るベストタイミング

年代別に転職活動をするビジネスパーソンたちのイラスト 未分類

結論から言うと、転職に「ここまで」という明確な年齢の上限はありません。

ただし統計を見る限り、転職が最も活発なのは20代後半から30代前半です。

そして近年は、40歳以上や24歳以下といった、これまで「動きにくい」とされてきた層の転職も着実に増えているんです。

「自分は今のタイミングで動いていいのだろうか」——そう考えて検索にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

「もう年だから遅いのでは」「今動くべきか、待つべきか」。そんな悩みを抱える方は本当に多いんです。

私自身、長年この手のデータや転職市場の動向をウォッチしてきました。

以前、知人からキャリア相談を受けた際、「38歳だからもう遅いですよね」と切り出されたことがあります。

その時に手元のデータを一緒に見ながら「実は遅くない」と伝えたら、驚かれたのを覚えています。

この記事では、転職サービス「doda」をはじめとする複数の調査データをもとに、年代ごとの転職の実態を分かりやすく解説していきます。

転職者の平均年齢は何歳?最新データで見る実態

まず「今、転職している人は何歳くらいなのか」から見ていきましょう。

dodaが公表した最新の調査によると、2025年に転職した人の平均年齢は32.9歳でした。

男女別では男性が33.8歳、女性が31.4歳です。

いずれも1年前と比べて0.2歳上昇しています。

実はこの平均年齢、調査を開始した2022年(32.2歳)から3年連続で上昇し続けているんです。

「へぇ、転職する人ってだんだん年齢が上がってきているんだ」と思った方も多いのではないでしょうか。

過去数年分の推移を並べると、じわじわとした上昇トレンドがはっきり見えてきます。

年 全体 男性 女性
2022年 32.2歳 33.0歳 30.5歳
2023年 32.4歳 33.3歳 30.8歳
2024年 32.7歳 33.6歳 31.2歳
2025年 32.9歳 33.8歳 31.4歳

一方、別の調査元であるリクルートエージェントのデータでは、2024年7月~12月に転職が決まった人の平均年齢は36歳でした。

dodaの数値よりやや高めです。

この差は単純な「どちらが正しいか」の話ではありません。

dodaの数値は同サービスの利用者ベースの集計であり、リクルートエージェントの数値も同様に自社サービス経由での転職成立者が母集団です。

対象となる職種構成や正社員・契約社員などの雇用形態の内訳も、サービスによって異なります。

つまり平均年齢そのものより、「調査主体が違えば数字も変わる」という前提を押さえておくことが大切なわけです。

また、転職サービスtypeの調査では「初めての転職」に限定した平均年齢は28.2歳でした。

35歳以下で全体の9割近くが最初の転職を経験しているというデータもあります。

多くの人はキャリアの比較的早い段階で、一度は転職を経験しているということが読み取れます。

私見にはなりますが、こうした複数の調査を突き合わせてみると、ある構造が見えてきます。

「転職の中心年齢はおおむね30代前半に集まりつつも、初回の転職はもっと若いタイミングで起きている」という二層構造です。

この構造を理解しておくと、自分がいまどのフェーズにいるのかを客観視しやすくなるはずです。

35歳の壁は本当か?年代別割合の変化から見る

先に答えを言うと、「35歳を過ぎたら転職が難しい」という通説は、現在のデータではかなり薄れつつあります。

dodaの2025年調査では、転職者の年代別割合は以下のようになっています。

24歳以下:11.6%
25~29歳:36.1%
30~34歳:22.2%
35~39歳:12.6%
40歳以上:17.5%

やはり最も割合が高いのは「20代後半(25~29歳)」で、全体の3割以上を占めています。

次いで「30代前半(30~34歳)」が続く形です。

ここで注目したいのは、2022年から2025年にかけての変化です。

「40歳以上」の割合は13.9%から17.5%へ、「24歳以下」の割合は9.1%から11.6%へと、それぞれ着実に増加しています。

逆に、かつて最大のボリュームゾーンだった「25~29歳」は40.6%から36.1%へとやや割合を下げました。

※画像はAIによるイメージ

この動きが何を意味するのか、私なりに解説してみます。

40歳以上の転職が増えている背景には、企業側のミドル層採用ニーズの高まりがあると、doda側の調査レポートでも指摘されています。

定年までの10~20年を見据えてキャリアを見直す動きが広がっていることも一因でしょう。

実際、厚生労働省の「労働力調査」によれば、65歳以上の就業者数は2004年以降20年連続で増加しています。

2023年には914万人と過去最多を記録しました。

シニア層の活用が社会全体で進んでいる流れと、40代以降の転職の活発化は無関係ではないと見ています。

一方、24歳以下の割合が上がっているのは、入社後に感じたギャップをきっかけに早期に動く人が増えているためと考えられます。

いわゆる「第二新卒」の採用に力を入れる企業が増えていることも背景の一つでしょう。

かつては「35歳の壁」という言葉があり、35歳を過ぎると転職が難しくなるとまことしやかに語られていました。

ですが最新のデータを見る限り、その壁は以前ほど絶対的なものではなくなりつつあります。

少子高齢化による構造的な人手不足が、年齢の壁を押し広げている一因だと感じています。

職種によって「転職しやすい年齢」は変わる?

意外と見落とされがちですが、転職のタイミングは職種によっても違ってきます。

これ、知っておくとかなり役立つポイントなんですよ。

dodaのデータを職種別に見ると、平均転職年齢が最も高いのは「コンサルタント/不動産専門職」で37.0歳。

次いで「企画/管理系」(35.6歳)、「金融系専門職」(35.1歳)と続きます。

これらの職種は2022年以降、平均転職年齢が1.1歳~2.7歳も上昇しています。

40歳以上が占める割合も比較的高いという特徴があります。

対照的に、「販売/サービス系」は平均転職年齢が30.8歳と最も若い職種です。

20代前半から後半にかけての構成比が高くなっています。

このデータから読み取れるのは、専門性や経験の蓄積がものを言う職種ほど、転職の適齢期が後ろにずれる傾向があるということです。

逆に、若さや柔軟性、現場での即応力が求められる職種では、若手のうちに動く人が多い。

考えてみれば当然のことのようにも思えますが、実際に数字として裏付けられると説得力が違いますよね。

もう一つ興味深いのが、typeの調査で明らかになった「クリエイター職」と「研究職」の対比です。

クリエイター職の初回転職平均年齢は26.5歳と全職種の中でも際立って若い数値です。

一方、研究職は30.1歳と唯一30代に突入しています。

柔軟な発想力やトレンド感度が問われるクリエイティブ職と、専門性の蓄積に時間がかかる研究職とでは、求められる「旬」のタイミングがまるで違うわけです。

なお、dodaの調査では「異なる職種分類への転職」と「同じ職種分類内での転職」の平均年齢を比較したデータもあります。

異なる職種への転職年齢は31.7歳、同じ職種への転職は33.1歳でした。

実は大きな差はありませんでした。

年齢を重ねていても、職種を変えるキャリアチェンジ自体は十分に可能だということです。

ポイントは、課題解決力やコミュニケーション力といった「ポータブルスキル」を、自分のキャリアと結びつけて語れるかどうかにかかっています。

40代・50代の転職は本当に厳しいのか

先に結論を言うと、40代であっても一定割合で年収が上がる転職は実現しています。「厳しい」の一言では片付けられない、というのが実態です。

※画像はAIによるイメージ

CAREER FOCUSが厚生労働省のデータをもとに分析したレポートによると、転職入職者の賃金変動(前職比)は全体で「増加」37.2%、「減少」32.4%、「変わらない」28.8%という結果でした。

さらに年齢別に「増加」の割合を見ると、30~34歳で44.6%、35~39歳で38.0%、40~44歳で41.3%、45~49歳で37.3%となっています。

「年齢が上がると転職しても給料は下がるもの」というイメージを持っている方も多いと思います。

ですが実際にはそう単純な話ではないということが、このデータからうかがえます。

組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏は、50代以上の転職について解説しています。

経営に関する知見や役員との折衝経験、数十名規模の組織マネジメント経験、財務・人事・事業戦略など経営機能に関わる経験が評価されやすいとのことです。

また、50代の転職では専門性の高さだけでなく「柔軟性」や「謙虚さ」も重要な評価ポイントになると同氏は述べています。

私の見立てを述べると、40代以降の転職で問われているのは「年齢そのもの」ではありません。

「再現性のある実績を、どれだけ具体的な数字とプロセスで語れるか」という一点に尽きると考えています。

たとえば「部署をまとめてきました」だけでは弱くても、「何人分の業務フローを見直し、月あたり何時間の工数を削減できたか」まで数値化して語れると、面接での伝わり方は大きく変わる——これは人事担当者向けの記事などでもよく指摘されている点です。

こうした具体的な数字とプロセスの言語化は、40代以降の転職で特に効いてくるポイントだと言えるでしょう。

年代別に見る転職成功のポイント

ここまでのデータを踏まえて、年代ごとに企業が重視するポイントを整理してみましょう。

20代前半(24歳以下):大きな実績よりも仕事への向き合い方や成長意欲が重視されます。小さな工夫や改善の経験でも、具体的なエピソードとして語ることが大切です。
20代後半(25~29歳):ポテンシャルに加え、業種や職種が変わっても通用する「ポータブルスキル」と、他者の意見を素直に受け入れる柔軟性が評価されやすい年代です。
30代前半(30~34歳):即戦力としての活躍が期待され始めます。応募先企業の事業内容に即して、自分の経験がどう役立つかを具体的に伝える必要があります。
30代後半(35~39歳):リーダーシップやマネジメント経験、あるいは専門性の高さが評価軸になります。管理職経験が必須ではなく、プロジェクトを主体的に動かした経験も強みになります。
40歳以上:企業価値への貢献を、プロセスと数字で具体的に示せるかがカギです。柔軟な適応力や周囲との関係構築力も併せてアピールすると効果的です。

個人的に興味深いのは、この「求められる能力の変化」の軸です。

単純な年齢という物差しではなく、「その人がこれまで積み上げてきた経験の質」に紐づいているように見えます。

20代でもリーダー経験を積んでいれば30代後半的なアピールができます。

逆に40代でも新しい分野への挑戦を重ねてきた人であれば、20代的な柔軟性を武器にすることもできる。

年齢はあくまで目安であって、絶対的な基準ではないわけです。

世間の受け止め方と転職市場の空気感

近年の転職市場を見ていて感じるのは、年齢に対する社会全体の意識が明らかに変わってきているということです。

かつては「35歳を過ぎたら転職は難しい」というのが半ば常識のように語られていました。

ですが今回紹介したデータを見る限り、その前提はすでに崩れつつあります。

企業側も、年齢そのものよりも課題解決力や専門性、経験に基づく実行力を重視する傾向が強まっているのが実情です。

※画像はAIによるイメージ

背景には、長引く物価高から現在の報酬への不安・不満を抱える人が増えていることがあります。

働き方改革やリモートワークの普及、テクノロジーの進化による業務の高度化といった、働く環境そのものの大きな変化も影響しているでしょう。

こうした変化が、年齢を問わずキャリアを見直すきっかけを生みやすくしているのだと思います。

また、少子高齢化による構造的な人手不足も見逃せない要因です。

多くの企業が慢性的な人手不足に直面する中、中高年の豊富な経験に注目し、積極的に採用する企業も着実に増えつつあります。

考察:これからの「転職適齢期」はどう変わっていくか

ここからは、あくまで個人的な見立てとして、今後の転職市場の見通しを述べておきたいと思います。

まず言えるのは、「何歳まで動けるか」という発想そのものが、今後ますます意味を持たなくなっていくだろうということです。

データが示す通り、20代前半から40代以上まで、あらゆる年代で転職が活発化しています。

年齢で区切って可否を判断する考え方自体が、すでに古くなってきているように感じます。

一方で、年齢によって「評価される材料」が変わるという構造は、今後もしばらく続くはずです。

若手であればポテンシャルと柔軟性、中堅であれば即戦力性と経験の再現性、ベテランであれば専門性とマネジメント力です。

年代ごとに求められる「勝ち筋」は明確に異なります。

これは単に「年を取ると不利になる」という話ではなく、「年代ごとに武器の種類が変わる」という話だと捉えるほうが正確でしょう。

個人的に注目しているのは、金融系専門職における20代前半の転職割合の伸びです。

dodaのデータでは、金融系専門職の20代前半の転職割合が数年で大きく上昇しています。

この背景には、コロナ禍における採用活動の変化から生じた「リベンジ転職」の動きがあると、doda側の分析でも指摘されています。

社会全体の環境変化が、特定の職種・年代の転職行動に直接影響を与えている好例だと言えるでしょう。

今後も、経済情勢や労働環境の変化によって、こうした「特定の年代・職種で転職が急増する」現象は形を変えて起こり続けるはずです。

もう一つ強調しておきたいのは、「初めての転職の平均年齢(28.2歳)」と「全体の転職平均年齢(32.9歳)」の間にあるギャップです。

この差は、多くの人が一度目の転職を若いうちに経験することを示しています。

その後もキャリアの節目ごとに転職を重ねていく——そんな日本の働き方の変化を象徴しているように思えます。

かつての終身雇用が前提だった時代とは、明らかに構図が異なります。

キャリアは一度きりの選択ではなく、複数回にわたって見直していくものへと変わりつつあるのです。

労働人口の減少と高齢化がさらに進む中で、私たち自身の発想の転換も必要になってくるでしょう。

「何歳だから動くべき/動くべきでない」という発想よりも、「自分の経験をどう活かし、これからどんな働き方を選びたいか」を自ら考える姿勢のほうが重要になっていく——これは決して抽象的な精神論ではなく、実際のデータが裏付けている流れだと受け止めています。

まとめ

2025年の転職者の平均年齢は32.9歳で、3年連続の上昇となりました。

転職のボリュームゾーンは今も20代後半から30代前半にありますが、24歳以下と40歳以上の割合が近年着実に増えています。

「転職に適した年齢」の幅そのものが広がってきているというのが実態です。

かつて語られた「35歳の壁」は、以前ほど絶対的なものではなくなりつつあります。

年齢よりも、これまでの経験やスキルをどう言語化し、応募先にどう貢献できるかを具体的に伝えられるかどうかが、転職成功の分かれ目になっています。

年代ごとに求められる強みは異なるものの、「何歳まで」という制限にとらわれず、自分自身のタイミングを見極めることが、これからのキャリア形成にはますます大切になっていくはずです。

よくある質問
転職に年齢制限はありますか?

明確な年齢の上限はありません。dodaやリクルートエージェントなどの調査でも、20代から40代以上まで幅広い年代で転職が実現しており、近年は40歳以上の転職者の割合も増加傾向にあります。

転職のベストタイミングは何歳ですか?

統計上は20代後半から30代前半が最も転職者数の多いボリュームゾーンです。ただしこれはあくまで「動いている人が多い年代」であり、個人にとってのベストなタイミングは経験やキャリアの状況によって異なります。

40代でも年収アップの転職は可能ですか?

可能です。厚生労働省のデータをもとにした分析では、40~44歳で41.3%、45~49歳で37.3%の転職者が前職より年収が増加しており、40代でも一定割合で「上がる転職」が発生していることが分かっています。

転職の年代別データについては、こちらでもさらに詳しく紹介しています。






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