「またスマホを触ってしまった…」。リモートワーク中にそんな経験がある方、実はかなり多いんです。
結論から言うと、リモートワーク経験者の約8割が「さぼってしまったことがある」と回答しており、原因は「誰も見ていない」という環境そのものにあります。
対策はタスクの見える化とちょっとした習慣の工夫で、今日からでも十分に改善できるわけです。
今日はこのテーマについて、2024年の最新データと私自身の経験も交えながらじっくり解説していきますね。
リモートワークで「さぼった経験がある」人はどれくらいいる?2024年最新データ

業務管理システム『BizLib』を提供する株式会社SMB(愛知県知多郡、代表取締役社長・廣瀬修氏)が2024年2月7日から8日にかけて実施した調査によると、リモートワーク経験者1004人のうち、実に約8割が「さぼってしまった経験がある」と回答しています。
内訳を見ると「何回かある」が72.7%、「一回だけある」が6.6%、「一回もない」はわずか20.7%にとどまりました。
つまり、リモートワークをしたことがある人の5人に4人は、何らかの形でさぼった自覚があるということなんです。
参考値として、テレワークリサーチ編集部の記事内では、マイナビニュースが実施したアンケートとして「さぼった経験がある人は74%、うち32%が会社にバレたことがある」という数値も紹介されています。
ただしこちらは実施時期や対象者数が記事内に明記されていないため、SMB調査ほど厳密な裏付けは取れません。あくまで「別の調査でも同じ傾向が見られた」という参考情報として捉えるのが適切でしょう。
それでも、2つの独立した調査で「7割超がさぼった経験あり」という近い数字が出ているのは興味深いところです。
「誰にも見られていないはず」という感覚とは裏腹に、実際には結構な確率で発覚している。これは、へぇ、と思わずうなってしまう数字ですよね。
つまり「バレないだろう」という油断が、そのまま評価やキャリアのリスクに直結しているということ。この事実だけでも、対策を考える価値は十分にあると言えるでしょう。
私自身、フリーランスとして自宅で働くようになった当初、ちょっとした「油断」で午前中が丸ごと溶けてしまった経験があります。
ある朝、届いた通販の荷物を開封したのをきっかけに、そのまま関連商品のレビュー動画を延々と見続けてしまい、気づいたら2時間が経過していたんです。
締め切り前だったので冷や汗をかきましたが、あのとき痛感したのは「誰も見ていない環境では、きっかけひとつでいくらでも脱線できてしまう」ということでした。
この体験は、後述する対策を自分なりに固めるきっかけにもなっています。
具体的に何をしてさぼっているのか?スマホ・テレビ・ネットサーフィンが上位
同調査で「どのようなことをしてさぼっていましたか(複数回答可)」と尋ねたところ、上位に挙がったのは次の3つでした。
| さぼりの内容 | 回答割合 |
|—|—|
| スマホをいじる | 77.3% |
| テレビを見る | 41.0% |
| ネットサーフィン | 40.8% |
ダントツで多いのがスマホなんですね。これは想像に難くない結果で、私自身も机の上にスマホがあると、つい通知を確認してそのまま別のアプリを開いてしまう、なんてことがあります。
さぼっていた時間についても調査されていて、「30分以上1時間未満」が28.5%で最多、次いで「15分以上30分未満」が24.8%、「1時間以上2時間未満」が19.1%と続きます。
中には4時間以上と回答した人も一定数いたそうで、これはもはや「休憩」の域を超えていると言わざるを得ません。
短時間の息抜きと、業務に支障が出るレベルのさぼりとでは意味合いがまったく違います。
この境界線をどこに引くかが、実は個人の自己管理力を測る一つの物差しになっているのではないかと、私は考えています。
なぜリモートワークはさぼりやすいのか?原因と心理的要因
同じ調査で「リモートワークはさぼりやすいと思いますか?」と質問したところ、「とてもそう思う」38.8%、「ややそう思う」46.6%と、合わせて8割超が「さぼりやすい」と認識していることが分かりました。
そう感じる要因として上位に挙がったのが以下の3つです。
- 上司や周囲の目がない:65.2%
- 仕事とプライベートのメリハリがつかない:50.9%
- 進捗状況を逐一報告しなくていい:32.0%
オフィスにいれば、隣の席に上司がいたり、同僚の視線があったりすることで、ある種の緊張感が自然と生まれます。
ところが自宅だと、その「見られている感覚」がすっぽり抜け落ちてしまう。人間は環境によってこれほど行動が変わる生き物なんだな、と改めて実感させられます。
加えて、自宅は本来「くつろぐ場所」として脳にインプットされているケースが多いので、そこで仕事モードに切り替えること自体が、実はかなり高度な自己コントロールを要求されているとも言えます。
一方で、「リモートワークのモチベーションを維持するために意識していることはありますか?」という質問には、約半数の51.1%が「ある」と回答しています。
つまり、多くの人が課題を自覚しつつ、何らかの工夫を試みているということ。この「意識している人が半数程度」という数字は、裏を返せば残り半数は無防備な状態とも言えるわけで、なかなか考えさせられます。
テレワーク中のさぼりはなぜ・どうやってバレるのか?発覚の経路

「見られていないから大丈夫」と思いがちですが、実際にはさまざまな経路でさぼりが発覚しています。
テレワークリサーチが紹介している主な原因を整理すると、次のようになります。
- PCの操作履歴:ログイン・ログアウトの時間や、業務外アプリのインストール履歴などが記録され、会社側で確認できる場合がある
- 支給端末の位置情報:紛失対策で位置情報機能がオンになっていることが多く、勤務時間中の外出が把握されてしまうケースがある
- 仕事の進捗の遅れ:本来1時間で終わるはずのタスクに1日かかっていると、単純に不自然だと気づかれる
- 電話やメールへの返信の遅さ:打ち合わせや外出予定がないのに1〜2時間も応答がないと「寝ているのでは」と疑われやすい
- オンラインMTGでの映り込み:カメラに映らない部分は大丈夫だろうと油断していると、ゲームや雑誌などがうっかり映り込んでしまうことがある
こうして並べてみると、テクノロジーの進化がむしろ「さぼりの発覚」を助長している側面があるのが分かります。
監視カメラのような直接的な仕組みがなくても、業務ログという形で行動の痕跡は残ってしまうんですね。
これは知っておいて損はない話です。「バレないだろう」という前提そのものが、実はかなり甘い認識である可能性が高いというわけです。
さぼりが発覚するとどうなる?会社側の対応とリスク
エン株式会社が運営する「人事のミカタ」に掲載されているQ&Aでは、リモートワーク中のさぼりが発覚した社員への対応について、人事担当者からの相談に専門家が回答している事例が紹介されています。
それによると、懲戒処分が妥当かどうかは「業務への影響」「さぼった時間や回数」によって程度が変わるとされています。
たとえば勤務時間中にゲームをしていた、1時間以上外出していた、業務ではなく副業をしていたといったケースでは、他の社員のモラル低下や業務遅延への悪影響が大きいため、懲戒処分の検討が必要になるとのことです。
一方、発覚が初めてで大きな支障が出ていない場合は、厳重注意や反省文、誓約書の提出といった対応にとどめるケースもあるようです。
ただし、その後も改善が見られず実害が続いた場合は、就業規則に「テレワーク中のさぼり行為が懲戒処分に該当する」と規定されていることを前提に、懲戒処分の対象となり得るとされています。
また、テレワークリサーチの記事でも、人事評価への悪影響、在宅勤務そのものの禁止、減給や降格といった懲戒処分の可能性が具体的に挙げられています。
定量的な成果が出ていたとしても、勤務時間中の姿勢に関する定性評価が下がることは避けられない、という指摘は特に重く受け止めるべきポイントでしょう。
リモートワークで今日からできるさぼり対策5選

ここからは、実際にどう対策すればいいのかを整理していきます。個人でできる予防法と、組織側が取るべき対策の両面から見ていきましょう。
個人でできる予防法
- 勤務時間中はPCをログインした状態に保つ
- 支給端末の位置情報が把握されている前提で行動する
- 成果をきちんと出す(成果があればさぼりを疑われにくい)
- 電話やメール、チャットには即対応する
- オンラインMTG前にカメラの映り込みを確認し、部屋や机上を整理整頓しておく
上司・組織側でできる対策
- 部下とこまめにコミュニケーションを取る
- 毎日のタスク管理を徹底し、進捗を可視化する
- テレワークに合わせた評価制度に見直す
- 「業務報告は終業時に実施」「休憩時間は12時〜13時」といった共通ルールを作る
- タスク管理・進捗把握ができるツールを導入する
先ほどの荷物開封の一件以来、私自身が実践しているのが「スマホは別室に置く」というシンプルなルールです。
たったこれだけのことですが、「手が届く範囲に誘惑がない」というだけで、脱線の回数が体感で半分以下になりました。
ツールや制度も大事ですが、こうした物理的な距離を作る工夫も意外と効くというのが実感です。
先ほど紹介したSMBの調査でも、興味深いデータが2つあります。
ひとつは「タスク管理や上司が業務内容を把握できる機能のあるツールの使用は効果的だと感じますか」という質問への回答で、「とてもそう思う」16.6%、「ややそう思う」48.2%と、合わせて6割超がツールの効果を感じると答えています。
もうひとつは別の質問、「リモートワーク時は出社時よりも仕事がはかどっていないと思いますか」への回答で、「とてもそう思う」18.7%、「ややそう思う」38.2%と、こちらも合わせて約6割が生産性の低下を感じていると答えています。
どちらも「約6割」という似た数字ですが、片方は「ツールの効果を感じるか」、もう片方は「生産性が落ちていると感じるか」という、まったく別の質問への回答である点は混同しないよう注意してください。
前者はポジティブな期待、後者はネガティブな実感を示す数字であり、あわせて読むと「多くの人が生産性の低下を課題として感じつつ、ツールによる見える化にその解決策を期待している」という構図が浮かび上がってきます。
さぼりの問題は、単に「怠けている」という個人の意志の弱さだけの話ではなく、生産性そのものの低下という、企業経営に直結する課題でもあるわけです。
これはさぼる本人だけでなく、マネジメント側も一緒に向き合うべきテーマだと私は感じています。
考察:リモートワークのさぼり問題、これからどうなる?
ここからは私見も交えながら、この問題についてもう少し深く考えてみたいと思います。
さぼりの本質は「見えにくさ」であって働き方の問題ではない
まず前提として、「リモートワークだからさぼる」という単純な図式で語るのは、少し乱暴だと個人的には思っています。
オフィス勤務であっても、席を外して長時間タバコ休憩をする人はいますし、パソコンの前に座っていながら頭の中はまったく別のことを考えている、いわゆる「エア残業」的な状態の人も少なくありません。
つまり、さぼりという行為そのものは働き方の形式に関係なく発生し得るものであり、リモートワークはその「見えにくさ」を増幅させているに過ぎない、というのが私の見立てです。
上司や周囲の目がないという要因が65.2%でトップに来ていたことからも、これは裏付けられていると考えられます。
私がこれまで見聞きしてきた範囲でも、脱線のきっかけは「通知が来た」「荷物が届いた」「家族に話しかけられた」といった、ごく些細な割り込みであることがほとんどです。
つまり多くの場合、意志の弱さというよりも「割り込みへの弱さ」が本質であり、ここを個人の性格の問題として片付けてしまうと、対策の的が外れてしまうのではないかと考えています。
可視化技術の功罪──監視か、公平な評価インフラか
一方で、注目したいのは「PCの操作履歴」や「端末の位置情報」といった形で、さぼりが技術的に可視化されつつあるという流れです。
これは働く側にとっては息苦しさにもつながりかねませんが、視点を変えれば、真面目に働いている人が正しく評価されやすくなる仕組みが整いつつある、とも言えるのではないでしょうか。
たとえば従来の勤怠管理は、タイムカードによる「出社・退社時刻の記録」が中心でした。
そこから、勤務時間中に何をしていたかまで踏み込んで把握しようとするのが、現在の業務管理ツールの流れです。
この延長線上では、隠れ残業やサービス残業、逆に働いていないのに残業扱いになる「カラ残業」のような不適切な状態も、早期に検知しやすくなると私は考えています。
これはあくまで筆者としての見解であり断定はできませんが、勤怠管理の目的が「時間の管理」から「実態の可視化」へと移りつつある、という歴史的な流れを踏まえると、十分に起こり得る展開だと感じています。
これは監視というよりも、公平な評価とトラブル防止のためのインフラ整備だと捉えるほうが健全だと、筆者としては考えています。
勤怠管理の歴史から見る今後の見通し
今後の見通しとして、リモートワークを継続する企業では、評価制度そのものを「出社していることを前提にした仕組み」から、「成果とプロセスの両方を可視化して評価する仕組み」へとアップデートしていく流れが加速すると予想されます。
すでに約6割の人がタスク管理ツールの効果を実感しているというデータは、その土壌が整いつつあることを示しているように思います。
また、個人の側でも「見られていないからさぼれる」という発想から、「見られていなくても成果で信頼を積み上げる」という発想への転換が求められる時代に入ってきていると感じます。
これはやや理想論に聞こえるかもしれませんが、実際にさぼりが発覚した際のリスク(人事評価の低下、在宅勤務の禁止、懲戒処分など)を考えれば、決して大げさな話ではありません。
私自身、スマホを別室に置くという小さな工夫ひとつで集中力の持続時間が変わったように、対策は決して大がかりなものである必要はないと考えています。
むしろ、自分の「脱線パターン」を知り、そこに小さな仕掛けを置いていくことの積み重ねこそが、リモートワーク時代の自己管理のコツなのではないでしょうか。
まとめ
リモートワーク中にさぼった経験がある人は約8割にのぼり、その要因としては「上司や周囲の目がないこと」「仕事とプライベートのメリハリのつけにくさ」が上位に挙がりました。
さぼりの内容としてはスマホの操作が圧倒的に多く、時間としては30分から1時間程度が最多ですが、中には4時間以上という人も一定数存在します。
さぼりはPCの操作履歴や端末の位置情報、進捗の遅れなどから発覚することが多く、実際に発覚した場合は人事評価の低下や懲戒処分といったリスクにつながります。
対策としては、勤務時間中のログイン状態の維持や即レスの徹底といった個人の工夫に加え、タスク管理ツールの導入や評価制度の見直しといった組織側の取り組みが効果的だと考えられます。
働く場所が自由になった分、自分自身をどう律するかが問われる時代になったとも言えそうです。
誰も見ていないからこそ、どう働くかにその人の本当の姿勢が表れる──そう考えると、リモートワークは単なる働き方の変化ではなく、働く人それぞれの「信頼のつくり方」を問い直すきっかけなのかもしれませんね。
よくある質問
リモートワーク中にさぼるとどれくらいの確率でバレますか?
アンケート調査によると、さぼった経験がある人のうち約32%、つまり3割以上が実際に会社側にバレたと回答しています。PCの操作履歴や端末の位置情報、進捗の遅れなど複数の経路から発覚する可能性があります。
リモートワーク中のさぼりは懲戒処分の対象になりますか?
業務への影響の大きさやさぼった時間・回数によって判断が分かれます。長時間の外出や副業、繰り返しのさぼりで実害が出ている場合は懲戒処分の対象になり得ますが、就業規則に該当規定があることが前提となります。
タスク管理ツールを導入すれば本当にさぼりは減りますか?
調査では約6割の人が「タスク管理や進捗把握ができるツールの効果を感じる」と回答しており、一定の抑止効果は期待できそうです。ただしツールはあくまで「見える化」の手段であり、導入すれば自動的にさぼりがゼロになるわけではありません。上司とのこまめなコミュニケーションや評価制度の見直しと組み合わせてこそ、効果を発揮しやすくなると考えられます。ツールの選定や費用は企業の規模や予算によって幅があるため、導入を検討する際は複数の製品を比較したうえで判断するのがよいでしょう。


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