「退職代行EXITって実際どうなの?」その答えを先に言おう。業界最安値クラスの15,000円、即日対応、そして退職成功率100%という実績が支持を集める一方、2024年に運営体制が大きく変わった事実は意外と知られていない。
有給や未払い給与の「交渉」ができないという構造的な弱点も含め、今日はその両面を事実に基づいて徹底的に検証していく。
退職代行EXITとはどんなサービスなのか?
退職代行EXITは、2017年にサービスを開始した退職代行業界のパイオニアだ。
創業したのは新野俊幸氏と岡崎雄一郎氏の二人で、当初は「センシエス合同会社」として事業をスタートし、2018年に「EXIT株式会社」を設立した。
ここで押さえておきたい最新の事実がある。現在、EXITを運営する会社は「ENTRANCE株式会社」へと商号が変わっている。所在地は東京都渋谷区神南1丁目11-4 FPGリンクス神南5階だ。
さらに体制面でも変化があった。共同創業者だった岡崎雄一郎氏は2024年8月に代表取締役を退任し、現在は新野俊幸氏が単独で代表を務めている。
この「代表交代」は、退職代行業界の第一世代がひとつの節目を迎えたことを象徴する出来事だと筆者は感じている。後発サービスとの競争が激しくなるなか、EXITがどう体制を立て直すのかは今後も注目に値するポイントだ。
料金は業種・職種を問わず一律15,000円(税込)で、追加料金は発生しない仕組みになっている。
これは退職の意思を「交渉」するのではなく「通知」に徹するというシンプルな仕組みだからこそ実現できている価格だと考えられる。
EXITが「業界のパイオニア」と言われる理由とは?
結論から言えば、退職代行という概念そのものを世に広めた”発明者”的存在だからだ。
EXITはこれまでNHK、テレビ朝日、フジテレビ、朝日新聞など主要メディアから数多くの取材を受けてきた。この知名度の高さが、広告費を抑えながらも高い認知度を維持できる理由になっている。
会社側にとっても「EXITからの連絡」はもはや珍しいものではなく、対応フローが確立されている企業も少なくないという声が複数の口コミサイトで見られる。
つまり、知名度そのものが退職手続きをスムーズにする”武器”になっているわけだ。
公式サイトによれば、直近1年間の代行実績は10,000件以上とされ、サービス開始以来、退職できなかったケースは一件もないと説明されている。累計ではなく単年での実績数である点は、数字の信頼度を判断するうえで押さえておきたいポイントだ。
これは筆者としても注目すべき数字だと感じる。単に「安いから選ばれている」のではなく、実績の蓄積がノウハウとなり、それが成功率という具体的な形で表れているのだ。
ただし近年は「退職代行モームリ」など後発サービスの台頭も著しい。共同創業者だった岡崎氏本人が、自身のnoteで「モームリに追い越されつつある」という趣旨の振り返りを公にしたことがある。投稿時期や記事タイトルまでは本記事執筆時点で特定できていないため、正確な文脈を知りたい方は岡崎氏の公式noteで直接確認することをおすすめする。パイオニアであることと、現在の勢いが常に一致するとは限らない点は正直に伝えておきたい。
退職代行EXITの良い評判・口コミの傾向
実際の利用者の声を見ていくと、良い評判にはいくつかの共通点が浮かび上がる。
入社直後の会社を辞めることに罪悪感があったものの、EXITに相談したことであっけなく退職が完了し、「何をあんなに悩んでいたのか」と感じたという体験談が紹介されている。
出社できないほどメンタルが限界だった状況で、LINEでの迅速なレスポンスに安心感を得たという声も目立つ。
「EXITから連絡が来ている」と会社側に伝わった時点で、退職の意思表示そのものが一瞬で終わったという口コミもある。これはまさに、先ほど触れた知名度の効果を裏付けるエピソードだ。
その他にも「ヒアリングが丁寧だった」「申し込み後の対応が早く、依頼した当日から出社しなくてよくなった」といった声が目立つ。
これらに共通するのは、精神的に追い詰められた状態で相談した人ほど、迅速な対応に強く救われたと感じている点だ。退職代行というサービスの本質的な価値が、ここに表れていると言えるだろう。

悪い評判・口コミにはどんな内容があるのか?
一方で、ネガティブな声も一定数存在する。ここを隠さずに紹介することが、この記事の誠実さだと考えている。
まず多いのが「会社との交渉はしてもらえなかった」という不満だ。
EXIT(運営:ENTRANCE株式会社)は民間企業であり、弁護士資格を持たないため、有給消化や未払い給与の請求といった法的な交渉行為はできない。
これは弁護士法72条によって定められた明確な法律上の制約であり、EXIT固有の問題というより、民間業者すべてに共通する構造的な限界である。
口コミサイトでは「EXITでは手に負えなくなり、最終的に労基や弁護士に相談することになった」という趣旨の声も見られる。交渉まで求めていた利用者にとっては、期待とのギャップが不満につながりやすい。
また、共同創業者だった代表個人がSNSで私物の紛失を投稿し話題になったことがあり、これをきっかけに情報管理体制への不安を口にする利用者もいたようだ。ただし、これによって実際に情報漏洩トラブルが起きたという報告は確認されていない。
そのほか「コールセンターの対応が頼りなかった」という声もある。これについては、電話よりもLINEでの問い合わせのほうが確実な返答を得やすいという指摘もあり、相談チャネルを使い分けることで解消できる可能性がある。
会社から本人へ直接連絡が来てしまったという体験談も一部で見られる。EXITが会社に「本人へは連絡しないでほしい」と伝えても、これに法的な強制力はないため、まれに直接連絡が来るケースがあるということは事前に理解しておくべきポイントだ。
料金はいくら?他社と比べて安いのか
結論から言えば、EXITの15,000円(税込)は退職代行業界のなかでも比較的安い部類に入る。
以下に主要な退職代行サービスとの料金比較をまとめた。金額は各社の公表情報をもとにした目安であり、変動する可能性があるため参考程度にとどめてほしい。
| サービス名 | 料金目安(税込) | 運営元 | 会社との交渉 |
|---|---|---|---|
| 退職代行EXIT | 15,000円 | 民間企業(ENTRANCE株式会社) | 不可 |
| 退職代行Jobs | 23,000円前後〜 | 民間企業(労組提携あり) | 一部可能 |
| 退職代行OITOMA | 24,000円 | 労働組合運営 | 可能 |
| 男の退職代行/わたしNEXT | 21,800円前後 | 労働組合 | 可能 |
| 弁護士法人みやび | 55,000円〜 | 弁護士事務所 | 可能 |
この表から分かる通り、費用の安さだけを見ればEXITは非常に魅力的な選択肢だ。
料金・在庫・キャンペーン等の詳細は、必ず最新情報を公式サイトで確認してほしい。
返金保証はあるのか
返金保証については、情報源によって記載が分かれているのが実情だ。
全額返金保証を明記しているとする情報がある一方、返金保証制度がないと紹介している媒体も存在する。
制度の有無や適用条件は変更される可能性があるため、依頼前に必ず公式サイトや相談時の説明で最新の情報を確認してほしい。
転職サポート・特典はあるのか
転職サポートについても同様で、成功時のお祝い金や代行費用のキャッシュバックといった特典が案内されることがある。
ただし内容や金額は時期によって変わる可能性があるため、こちらも公式情報での確認をおすすめする。
退職代行EXITが向いている人・向いていない人
ここまでの情報を踏まえると、EXITの向き不向きはかなりはっきりしている。
向いている人の特徴は次の通りだ。
- とにかく費用を抑えて即日退職したい人
- 有給消化や未払い賃金の交渉までは求めていない人
- パワハラ体質の職場や、心身に不調が出ている職場から早く離れたい人
- 退職を自分の口で切り出すのが難しいと感じている人
一方で、向いていない人の特徴は次の通りだ。
- 未払い残業代や退職金の請求など、金銭的な交渉をしたい人
- 会社と大きなトラブルを抱えている人(法令違反や損害を与えたケースなど)
- 業務委託契約で働いており、雇用関係にない人
- できるだけ円満に、時間をかけて退職したい人
この線引きを理解しないまま依頼すると、「思っていたのと違った」というミスマッチが起きやすい。事前に自分の希望を明確にしておくことが何より重要だ。

よくある質問
退職代行EXITは本当に即日で辞められますか?
書類上の退職日が別日になる場合はあるが、依頼したその日から出社しなくてよくなるケースが多いとされている。ただし有給の残日数や会社の対応によって結果は変わるため、事前にLINEなどで相談し状況を確認しておくと安心だ。
会社から訴えられることはありますか?
退職そのものを理由に訴えられる可能性は極めて低い。労働基準法では労働契約の不履行について違約金や損害賠償を予定する契約を禁じており、退職のみを理由とした訴訟は起こしにくい構造になっている。ただし無断欠勤や引き継ぎ放棄によって会社に実害が出た場合は別のリスクが生じ得る点は覚えておきたい。
有給休暇や未払い給与の交渉はしてもらえますか?
民間企業であるEXIT(運営:ENTRANCE株式会社)には、法律上「交渉」を行う権限がない。有給消化の意向や未払い給与の存在を会社へ「伝える」ことはできても、それを勝ち取るための交渉行為は弁護士法72条により認められていない。交渉まで求める場合は、労働組合運営や弁護士運営のサービスを検討する必要がある。
考察:EXITは「スピードと価格」で選ぶサービスである
ここからは筆者としての率直な見解を述べたい。
数々の口コミやデータを俯瞰して感じるのは、退職代行EXITは「複雑な事情を抱えていない人」にとって、依然として合理的な選択肢だということだ。
15,000円という価格設定と即日対応というスピード感は、精神的に追い詰められている人にとって何よりの価値になる。金銭的な交渉を必要としないシンプルな退職であれば、EXITの実績とノウハウは十分に信頼に足るものだと個人的には考えている。
一方で、2024年に共同創業者の一人が代表を退き、運営会社の商号もENTRANCE株式会社へと変わったという事実は、利用者にとって見過ごせないポイントだと筆者は考える。
サービスの中身自体が大きく変わったわけではないが、「誰が」「どの会社が」責任を持って運営しているのかを知ったうえで依頼するのは、消費者として当然の権利だ。この点を明示していない比較記事が多いことには、正直なところ違和感を覚える。
ここで筆者が特に掘り下げたいのが、比較表に表れている料金差の「構造」だ。
EXITが15,000円である一方、労働組合運営のOITOMAやわたしNEXTは21,800円〜24,000円、弁護士法人みやびに至っては55,000円からとなっている。この価格差は単なるブランド力の違いではなく、「何を代行する権限を持っているか」という法律上の立場の違いがそのまま反映されたものだと筆者は考えている。
弁護士は弁護士法により、依頼者の代理人として会社と直接「交渉」できる。労働組合も、労働組合法に基づく団体交渉権を根拠に、会社側と有給消化や退職条件について話し合うことができる。
一方でEXITのような民間企業は、退職の意思を「伝える」ことはできても、法律上「交渉」する権限を持たない。この権限の差こそが、料金の差として市場に表れているのではないか、というのが筆者なりの見立てだ。
つまり利用者は、値段だけを見て選ぶのではなく、「自分に必要なのは通知なのか、交渉なのか」を先に自問することで、価格差の意味を正しく理解できるようになる。この視点を持てるかどうかが、退職代行選びで後悔しないための分かれ目になると筆者は考えている。
また、EXITというブランドの強さゆえに「退職代行=万能なサービス」という誤解が広まっている側面もあるように感じる。実際には、法律上できることとできないことが明確に分かれている。ここを理解せずに依頼すると、有給や未払い給与の件で「思っていたのと違う」というギャップが生まれやすい。
筆者としては、依頼前に「自分は退職の意思を伝えるだけでいいのか、それとも会社と何かを交渉したいのか」を一度整理することを強くすすめたい。この一手間だけで、サービス選びの失敗はかなりの確率で防げるはずだ。
また、返金保証の有無など、情報源によって説明が食い違っている項目については、最終的に自分の目で公式サイトの最新情報を確認する姿勢を忘れないでほしい。退職は人生における大きな決断であり、その判断材料は常に最新かつ正確なものであるべきだ。
今後、退職代行市場はさらに競争が激化していくと予想される。価格競争だけでなく、運営体制の透明性や、転職支援まで含めたトータルサポートの質が、選ばれる業者の分かれ目になっていくのではないかと筆者は見ている。
まとめ
退職代行EXITは、2017年創業の業界パイオニアであり、15,000円という業界最安値クラスの料金と、退職成功率100%という実績を武器にしている。
一方で2024年8月には共同創業者の岡崎雄一郎氏が代表を退任し、運営会社もENTRANCE株式会社へと体制が刷新されるなど、水面下では変化も起きている。
良い評判の中心は「知名度による話の早さ」と「LINE対応のスピード感」であり、悪い評判の中心は「交渉ができない」という民間業者としての構造的な限界にある。
この交渉権の有無こそが、労働組合型・弁護士型サービスとの料金差を生む本質的な要因だと筆者は考えている。
自分の状況が「交渉不要のシンプルな退職」に当てはまるかどうかを見極めたうえで、最新の運営情報も確認しながら賢く活用してほしい。


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